不動産・情報サイトのHOME’Sを運営している株式会社ネクスト
この分野では業界No1の同社ですが、同社の発展には大胆な収益モデルの変更がありました。
そして、今さらなる発展のために積極的なプロモーション、そして海外展開を進めています。

インターネットサービスの成否を分けるのは集客、そしてコンバージョン(問合せ・成約)してもらう使い勝手。
同社の運営ノウハウを、コーポレートコミュニケーショングループの福澤さん、末廣さんに、じっくりと伺いました。

Q1: 御社のビジネスは何ですか?わかりやすく教えて下さい。

福澤:
当社は、日本最大級の不動産・住宅情報サイトのHOME’S(ホームズ)が売上の大半を占めています。

HOME’Sは現在物件数が約400万件と、総掲載物件数で業界No.1、さらに訪れるユーザーの数に関しても業界No.1のサイトとなっております。

物件検索サイトと言えば、他にYahoo不動産、アットホーム、それからリクルート社が運営しておられるSUUMOなどがありますが、それらと比較してもHOME’Sは総掲載物件数が一番多い、ユニークユーザー(編集室注:ウェブサイト/ウェブページの訪問者数。同じウェブサイト/ページを同じ人が何度も訪問した場合も、1ユーザーとしてカウントされる)も日本最大級を誇っており、それが「量」の面で見た私達の特長です。

―― では「質」の面の特長は何でしょう?

福澤:
サイトの使い勝手の良さです。
後ほど詳しくご説明いたしますが、さまざまな面からウェブサイトの改善を続けておりまして、今年(2012年)の4月にはスマートフォンサイトのユーザビリティ診断で国内企業最高得点を頂きましたし、過去にもウェブサイトのユーザビリティ調査で、不動産部門No.1とのご評価を頂いております。

(第17期株主通信 P1より引用)

編集室注:2012年11月9日に発表された最新の決算説明資料によれば、掲載物件数は393万件(2012年9月度平均)となっています。

―― 総掲載物件数No.1は、大手競合も多いこの業界ではなかなか成し得ないことなのではと
存じますが、なぜ御社はそれを実現できたのでしょうか?

福澤:
一番の理由は、賃貸および不動産売買に関して、クライアント(編集室注:物件の仲介等をしている不動産事業者)への課金形式を変更したことですね。

この業界では、掲載物件数の数に応じて課金するのが一般的で、当社も従来はその方法を採っていました。ですが、2011年1月から

「基本料金1万円で、物件掲載数に上限はなし。問合せが発生した際に、家賃や物件価格に応じて一定割合の金額をお支払いただく」

という成果に応じた問合せ課金形式へと変更したことにより、クライアントもこれまでは掲載を見合わせていた物件も載せたほうが良いと判断され、物件数が飛躍的に伸びたのです。

HOME’Sのビジネスモデル

(第16期株主通信 P5より引用)

―― それにしても、「どれだけ掲載しても1万円」というのは、短期的には収益面に厳しい影響があるのではと思われるのですが…。

福澤:
ご指摘の通り、料金体系変更の影響が通年で計上された前年度(2012年3月期)については、「HOME’S 賃貸・不動産売買」の売上高は大きく減収となりました。

ですが、今後の成長を確実にするためには、まずは国内で不動産・住宅情報サイトのデファクトスタンダードとなることが重要であり、名実ともにナンバーワンの物件検索サイトにならなければいけない。
短期的には痛みを伴うことがあっても、今ここで、「物件数」で圧倒的No.1を確保すること、明確に差別化することが中長期な成長の為に不可欠であるとの判断で、全面移行へと踏み切ったものです。

―― 「物件数No.1」を業績へと結びつけていく上では、それがサイトのユーザー、つまりお部屋を探す方々に認知されていることが重要かと思いますが、この点、現状をどのように見ておられますか?

福澤:
そこはまさに、今取り組んでいる課題ですね。

物件数No.1という評価を住宅専門紙から頂いたのが昨年(2011年)の12月、客観的な評価を得たことで、広告などでも「No.1」をうたえる様になりました。このことを、より多くの方に知っていただくために今年(2012年)の1月~3月、そして8月、9月にテレビCMを実施しました。

ただ、当社はこれまでそういったマス媒体のプロモーションを積極的に実施して来なかったこともありまして、競合する媒体に比べれば認知度は正直まだ低い、まだまだ「物件数No.1」と知った上で当社のサイトをご利用頂いている方は少ないと認識しておりますので、今下半期(2012年10月~2013年3月)も集中的にブランディングに取り組んでいく計画です。

―― 認知度を上げるために当面はマス媒体での広告を集中投下する、そういった投資が必要となるフェーズであるということですね。

福澤:
はい、ここしばらくは一定の投資が必要になると見ています。

今までは広告宣伝比率は売上の2割程度を目安としていたのですが、今期(2013年3月期)に関しては3割を少し超えるくらいまで投下する予定です。

関東、関西、九州などの大都市圏を中心に、テレビCMやラジオCM、交通広告、そしてSNSなども組み合わせた面展開で「物件数No.1」の認知を高めるべく、取り組みを進めています。

プロモーションの全体図

(クリックして画像を拡大:2013年3月期第2四半期決算説明会資料 P17より引用)

編集室注:
なお、本年11月9日に発表された第2四半期決算説明会資料によれば、TVCMや屋外広告などを通じた認知度の向上により、HOME’S訪問者数や問合せ数が増加したとのこと。
その結果、第2四半期の売上高は前年同期比12.2%増、営業利益は同63.3%増と、上期業績予想を大幅に上回っているそうです。

―― 広告のメッセージは「物件数No.1」に絞っておられるようですね。
サイトの使い勝手の良さといった“質”の面に言及しておられないのはなぜでしょうか?

福澤:
おっしゃる通り、当社はサイトのユーザビリティ向上には相当注力しておりますし、すでに一定の評価もいただいています。当社のサイトを一度ご利用いただければ、その後、リピーターになっていただけるという自信もあります。

だからこそ、今私達に必要なのは「まずは使って頂く」そのきっかけ作りなのです。

「物件数No.1」は他サイトに対する大きな差別化要因、ユーザーの皆様から見ても物件数が多いことは非常に大きなメリットと言えます。
これを「最初に使っていただく」きっかけとするために、今年8月のテレビCMは、ひたすら「物件数ナンバーワン」を連呼するものとしています。

それが十分に浸透したところで、次は機能としてどこが優れているのかを訴求するなど、ひとつひとつ認知を高めて頂けるようプロモーションを計画しております。
現在は「物件数No.1は使いやすさもNo.1へ」をメッセージに「バナナマンが選んだ使いやすさNo.1アイテムプレゼント!」キャンペーンを実施中です。今後も様々なプロモーションを展開していきます。

編集室注:2012年11月のGomez不動産情報(賃貸・売買)サイトランキングにて、総合1位、使いやすさで1位を獲得されました。
プレスリリース 「『HOME’S』、「Gomez不動産情報(賃貸・売買)サイトランキング」で総合1位」

Q2: 御社の強み、他社との違いはどこにあるのでしょうか?

―― ところで、そもそものところをお伺いするようで恐縮なのですが、インターネットで物件の情報を検索するという行動は、ごく広い層の個人において一般的になっていると考えて良いのでしょうか?

福澤:
賃貸――特に首都圏を含む大都市圏の賃貸に関しては、インターネット利用率はかなり高いと思います。

ただ40代以上の方、あるいはマンション、戸建、注文住宅、リフォームに関してはそこまでインターネットは普及していないでしょうね。
日本全国を平均しますとインターネット利用率は50~60%程度になると言われています。

―― 現在利用率が低い層、あるいは領域においても、今後はインターネットの利用率はもっと高まっていくと考えておられますか?

福澤:
高まっていくと思います。

すでに今20~30歳の方々はウェブで物件を探すのが一般的になっていますので、今後その方々が40代になれば、そのまま…ということもありますし、物件数がどんどん増えることで、「ウェブで検索して“あたり”をつけてから店舗に行く」といった行動がより一般的になるのではとも期待しています。

そのためにも当社としては、ともかく物件の網羅性を高めること(=量)、そしてサイトのユーザビリティを高め続けること(=質)の両面からサイトを充実させていくことを重視しています。

―― HOME’Sというと賃貸のお部屋探しというイメージを持っておられる方が多いのではと思いますが、新築・中古など物件の購入に関する情報検索もできるのですよね?

末廣:
はい。物件の購入に関しては、新築・中古ともにマンション、分譲、一戸建てがあります。
特に新築マンションについては網羅性がかなり高まっています。

その他にも、注文住宅やリフォーム、介護施設、高齢者専用の賃貸住宅の情報や、さらには引越しのお見積りまで、住まいに関わる全てのジャンルを網羅するサイトとなっています。

福澤:
当社の創業者であり、現社長でもある井上は、当社を設立する前はマンションディベロッパーの営業マンでした。
彼は、自分のお客様、家を探されている方により良い情報をご提供し、ベストな選択をしていただきたかったのですが、当然ながらディベロッパーの社員ですから、自社が取り扱っている物件しかお勧めすることしかできませんでした。

もちろんそれは彼の立場では致し方ないことではあったのですが、お客様の立場に立ってみれば、一生で一番高い買い物をするにも関わらず、限られた情報しか無い中で購入という選択をしなければならない――当時は今ほどウェブも一般的ではありませんでしたので情報を集めるのも簡単ではありませんでした――、そんな状況を何とかしたい、と考えたのが創業の動機だったんですね。

ですから当社が創業以来ずっと願い続けているのは、「一生で一番大きな買い物となる住まい選びに関してあらゆる選択肢を検討した上で、ご自分にピッタリの物件を見つけていただきたい」という想いなのです。

そのために私たちは、すべての物件情報を集め、賃貸も分譲も、新築も中古も同列で比較できる、ユーザー様が自分にピッタリの物件をワンストップで探せるプラットフォームを作っていく。それこそがHOME’Sの目指すところです。

末廣:
今、当社はHOME’Sのサイトリニューアルを順次進めておりまして、本年(2012年)10月には、まずは中古売買のサイトをリニューアルしました。

これまでは分野ごとに戸建なら戸建、マンションならマンション、賃貸なら賃貸しか探せないサイト群が幾つかあったのですが、それを一つのプラットフォーム、データベース化して一括で検索できるようなシステムに置き換えています。

これにより、戸建もマンションも賃貸も売買も、希望する種別のチェックボックスにチェックを入れるだけで一括して検索できるようになりました。「ワンストップで探すことができる」プラットフォームにまた一歩近づくことができました。

『HOME’S』リニューアル

(クリックして画像を拡大:2013年3月期第2四半期決算説明会資料 P41より引用)

―― ”買う”か”借りる”か決めていない人にも便利ですね!

末廣:
はい。賃貸を検討されている方の場合でも、賃料と同じ支払い金額で中古マンションを買うとしたらどれくらいの物件が買えるんだろうとふと考えた時に、また別の中古サイトへ行ってイチから検索するのではなく、同じ画面で、同じ検索条件のまま調べることができるというのは大きな特徴ですね。

福澤:
ごく正直に申せば、今回のサイトリニューアルは、当社のクライアント、つまり不動産事業者から見ると必ずしも良いものではない、という面もあります。

と申しますのも、今までは中古物件であればユーザーは中古物件サイトだけで検索していましたので、他のサイト(たとえば、賃貸のサイト)を見に行くことは基本的にはありませんでした。
その分、自分のページを見てくれる確率は高かったわけですが、今回の改訂でユーザーが様々な選択肢を検討できるようになると、その分自分のページを見ていただく機会が減ってしまうことになりかねない。それは望ましくない、とお考えのクライアントも一部にはいらっしゃいます。

しかしながら、私達の軸足は「ユーザー目線」にあります。
ユーザーのメリットがひいてはクライアントのメリットにもなるのだということを、一つひとつしっかりとご説明して、ご理解をいただけるように努めているところです。

Q3: 事業環境とその対応は? また、それに対応する戦略は?

―― ところで、料金体系改訂後のサイトにおいては、収益の柱は「問合せ数」の増加に
なるとのお話でしたが、この点に関してはどのような工夫をしておられますか?

福澤:
その点に関しましては、サイトへの来訪者(母数)を増やすことと、その方々に問合せをしていただくこと(コンバージョン)、この2つに分けて考えております。

まず、サイトへの来訪者を増やす方法としましては、大きく2つあります。
一つは、SEOやリスティングといったWEB集客です。グーグルやYahooの検索窓に「東京 恵比寿駅 賃貸」などのように入力し、検索した際に、より上位に表示されるように日々取り組んでいます。

そしてもう一つが、マス広告等を通じたブランディングです。「物件数No.1」であることを知って頂き、とりあえずまずHOME’Sから検索してみようか、という方を増やす。そのためのブランディングに力をいれています。

コンバージョンを上げていく施策は、3つほどあります。
まずは、物件数を増やしていくこと。今までは好みの物件がないから問合せをしなかったという人もいらっしゃるので、物件数を増やすことがそのマッチングの機会の増加となり、結果として問合せも増えていきます。

次に、使い勝手(ユーザビリティ)の向上です。検索をより容易にすること、あるいはすっきりと表示させること、1つの物件に対する情報量(写真点数など)を増やすこと――こういった改善はコンバージョンに結びつきます。

―― コンバージョン向上策の残り1つは何でしょうか?

末廣:
レコメンデーション(編集室注:ユーザーの好みを分析し、その人が興味を持ちそうな情報を選択して表示するサービスのこと)です。

現在も、Amazon.co.jpのような「この物件に問合せをした人はこんな物件も見ています」といった機能はありますが、今後はレコメンデーションエンジンを搭載することによって、そのユーザーの情報――たとえば家族構成や現在お住まいの地域、検索の傾向などをパーソナライズして解析しながら、こういう人はたぶんこういった立地条件のこういう物件がお好きであろう――と予測して、「あなたにお勧めの物件はこちらです」という情報を出し、問合せへと結びつけていきます。

そのために当社は、この分野で先端技術を持つ株式会社リッテルを子会社化しました。
2011年4月には当社に吸収合併し、リッテル研究所として研究開発を開始しています。

すでに少しずつ研究成果が生かされていますが、本格的な実装はもう少し先――2~3年後ぐらいになると思われますが、非常に有望な技術であり、業界No.1の地位を確立するために不可欠な取り組みと位置づけております。

福澤:
インターネットサービスが普及し、スマートフォンやタブレットなどデバイスも進化する中で、ユーザーの「探し方」はさらに多様化しています。
その多様化したユーザーに対しても徹底した利便性と満足できる情報をご提供し続ける。
その愚直な取り組みこそが当社がご支持いただいている理由であり、今後の指針でもあります。

―― ありがとうございます。国内については色々お伺いしてまいりましたので、次に海外についてもお伺いしたいと思います。海外事業の現状はどうなっていますか?

福澤:
中国、タイ、インドネシアで「HOME’S」の海外版――たとえばタイの人がタイ語で物件検索して問合せをするといったサイトを立ち上げているほか、台湾の現地ポータルサイトへも出資しております。

参入国の現状及び目標値

2013年3月期第2四半期決算説明会資料 P46より引用)

今はまだ4カ国にとどまっていますが、同じモデルでいくつか広げられるという手応えは得ています。
東南アジアだけをとっても経済成長率やインターネット普及率の伸びが期待できる国は数多くありますので、できれば毎年2カ国程度について、調査しつつ進出・参入できればと考えています。

今後の展開としては2つの方向性を検討しています。
1点目は、各国で集めた物件情報を一つのプラットフォーム上に集めることで、例えば「日本にいる私が、来月からの長期出張に備えて、現地で滞在できるタイの物件を探したい」、あるいはその逆で、「中国に住んでいる人が、日本に引っ越すことが決まったので日本の物件を探したい」といったこともありますね。
そういった時に、自分の国の言葉で検索して、そのまま問合せもできる、アジア圏各国でシームレスに物件を探せるサイト。これを目指しています

2点目はC to C、これは日本ではないのですが、個人で持っている物件を個人に売るというサービスのことでして、海外では一般的な商慣習になります。
ここにもビジネスチャンスがあると期待しています。

―― まだまだこれからだとは思いますが、立ち上がりの感触としてはいかがでしょうか?

福澤:
物件の数に関しては、どの国も順調に増えてきていますね。

中国は賃貸と中古物件のサイトとして今年(2012年)の4月に立ちあげたのですが、現状ですでに150万件前後の物件数が掲載されている状況で。一定の規模ができています。

タイに関しては新築マンションが中心ですが、物件数は3,300棟、日本の倍くらいありますね。物件数ではすでにタイでNo.1になっています。インドネシアは今年の9月に開始しまして、現在はベータ版として物件数を集めている段階です。

収益化についてはもう少し時間がかかるかなとは思いますが、各国のネット普及率もまだそれほど高くはなく、インターネット広告市場も成長途上の段階ですので、ここがまだこれから伸びていく分野と思います。

―― 競合の状況はいかがですか?

福澤:
中国では、すでに上場している企業がナンバーワンプレイヤーです。
マーケットとしてはすでに大きなものがあるのですが、寡占化が進んでいますね。

そうした環境ではありますが、当社としては日本でもそうだったように、賃貸、中古という比較的手薄となっているマーケットを皮切りに、徐々に広げていく計画です。

―― そこでまずポジションを確立していくのですね。
それにしても、その分野で上場企業があるということは、マーケットがあるということで、ある意味では非常に頼もしいですね。

福澤:
そうですね、期待はもてるかなと。
タイのほうは、類似のサイトもいくつかありますが、そこまで売り上げ規模が大きい会社はないですね。まだまだバナー広告で儲けている企業が多いので、ここはマーケットとしてはまだ未成熟です。
インドネシアも同様ですね。

―― 市場が未成熟なタイとインドネシアに敢えて参入された理由は?

福澤:
海外事業における当社の目標は、アジアNo.1です。
その実現のためには、市場が未成熟な段階で参入したほうがイニシャルコストを低く抑えることができます。
まずそこでNo.1のポジションを確保して、その後の市場の成長を待つ、そういった戦略です。

―― アジアNo.1を目指される理由のひとつに、アジア域内の経済圏が今後より近しい関係になっていくということがあるのでしょうか。

福澤:
はい。日本の人口が減少する中で、今後、海外から日本に対する移住者や留学生も増えるでしょうし、逆に、日本人がセカンドライフでアジア諸国に移り住むといった行動ももっと増えてくるでしょう。

そういった意味では、日本を代表して隣国であるアジア圏内にマーケットを作っていくというのは、当社にとって大きな使命だと思っていますし、それは是非目指していきたいですね。

ネクストグループの海外事業戦略

(クリックして画像を拡大:2013年3月期第2四半期決算説明会資料 P46より引用))

Q4: 個人投資家の皆様へのメッセージをお願いいたします。

―― 御社は今、課金形式が変わったり、物件数が飛躍的に伸びたり、あるいは海外展開もありと、大きな変革の段階にあるものと思います。そういった中で今、個人投資家の皆さんにお伝えされたいのはどのようなメッセージでしょうか?

福澤:
ひとことで申しますと、「今は耐えどきです」ということなのですが…。少しずつ明るい兆しが見えてきました。

特に前年度(2012年3月期)は、料金体系を変更し、同時期にオフィスも移転したりブランディング活動やクライアントへのフォローアップなどの活動が増加するなど、売上が下がり、固定費が上昇するという状況の中、利益も低下するという先行投資主体の時期、「我慢の期」でした。

足元(2013年3月期)の状況に関して申し上げますと、おかげ様で料金体系変更後に出てきた課題は一定期間が過ぎてほぼ解決しており、クライアント数も上向きになっています。

認知度につきましても、まだまだこれからではありますが少しずつ高まっておりますので、ここがきちんと伝われば、先行投資で勝ち取った「物件数No.1」の強みを活かし、前々期を超える収益・利益をあげられると考えておりますので、そこを信じていただけると有難いですね。
私たちの経営理念に、「常に革新することで」という一文があるように私たちネクストは常にチャレンジして世の中を良い方向に変えていくことを目指しています。

不動産をインターネットで探すというマーケットをつくってくるということも、そして今回の料金改定も大きなチャレンジでした。
上場来当社の株式を保有してくださっている株主の方々は、そういった変革やチャレンジスピリッツを信じ、共感して下さっている方です。
一時期の業績だけではなくて、我々のチャレンジを信頼し、応援してくれる株主様にはいつも感謝しておりますし、皆様にも是非その仲間に加わっていただけましたら心から嬉しく存じます。

―― 本日はありがとうございました!

 


編集後記:
ネクスト社の社員の方々が携行しているカードには、「コンシューマーを第一に重んじる」、という内容の行動指針があるのだそうです。
徹底したコンシューマー視点に立ち、“世の中の「不安」「不満」「不便」といった「不」を取り除く”(創業の想いより)ネクスト社の挑戦に、これからも注目していきたいと思います。