本日のインタビューは、株式会社アミューズ(証券コード:4301)です。
サザンオールスターズ、福山雅治、ポルノグラフィティ、Perfume、岸谷五朗、深津絵里、上野樹里、佐藤健など、アミューズ所属のアーティストをよく目にしますが、上場企業として、投資対象として同社を見る機会はあまり多くないのではないでしょうか?

アーティストのマネージメントを行い、かつ上場している会社は、数えるほどしかありません。その1社である株式会社アミューズは、現在の事業環境をどのようにとらえ、今後、どのように成長していこうと考えているのでしょうか。IR担当執行役員の宮腰さんにお話をうかがいました。

株式会社アミューズの全体像は「3分でわかる株式会社アミューズ」をご覧ください。

後編:新たなビジネスモデルへの挑戦

―― リアルなアーティストに依存しないビジネスにも挑戦されているのですね。初めて知りました。

宮腰:
アミューズのビジネスは事業の性質として非常にボラタイルです。
たとえば、人気のあるアーティストが毎年同じような規模でライブをやるのか、もしくは、CD、DVDなどのパッケージをリリースするのかと言えばそうではない。また、アーティストが海外でライブを行った場合、生産性は国内に比べると落ちてしまう。これはビジネスとしてみれば厳しい話なわけです。

生身のアーティストによるビジネスだからこそ起きる、こうした制約を超えて今後さらにビジネスを拡張するためには、どうすれば良いのか。
方向性のひとつとして考えられるのは、すでにお話したアミューズの「インフラ力」、つまりアーティストの才能を引き出し、商品化する力をプラットフォームとして拡張していくことです。

そしてもうひとつの可能性は、オリジナルコンテンツを制作し、売ることです。
たとえば劇団四季さんのミュージカルを観に来る方は、出演するキャスト目当ての方以外に、「劇団四季の舞台」というコンテンツを観に来ている方も多くいらっしゃいます。そういった方向のビジネスにも力を入れていきたいと思っています。

アーティストではなくコンテンツでビジネスをしていくという意味では、アミューズには約3年前から、浅草にて昭和歌謡レビュー劇団「浅草レビュー 虎姫一座」がショーを行っております。また、最近のTOPICとしましては、「東京ワンピースタワー」プロジェクト(プレスリリース)があります。

このプロジェクトでは、東京タワーフットタウンビル内に、アミューズ所属のアーティストでもなく、アミューズが作ったコンテンツでもない『ONE PIECE』という大人気作品を素材としたアトラクション、ライブ・エンターテインメントショー、レストラン、オリジナル限定グッズが買えるショップ等を展開する予定です。
同じ場所で中長期にわたってきちんと集客し、コンテンツの魅力でビジネスを継続させていくというもので、どの要素をとっても、アミューズの従来のビジネスモデルとはまったく異なっています。自分達にとって難易度が高い分野にあえてチャレンジしているわけですが、このような常設の場所を持ち、継続して顧客を獲得し、その土地の魅力とともにエンターテインメントをお届けするといった、新たなビジネスのマネージメントができるようになれば、会社としてのビジネスの幅も大きく変わってくると思います。

―― インフラ力、海外、新ビジネスとお話をうかがってきました。アミューズは今まさに、変革の時期にあると考えて良いでしょうか?

宮腰:
そうですね。コアのビジネスがしっかりしている今のうちにやっておかなければならないことだと思っています。
今、我々の屋台骨を支えているビジネスが5年後、10年後にも本当にうまくいっているのかどうかは我々自身にもわかりません。その危機感があるからこそ、今のうちに新しいビジネスの種を蒔いておかないと成長し続けることはできないと思っています。

―― 本日はありがとうございました!