NYの視点:ECBの大規模QEに備える

公開日: : 注目トピックス 経済総合

スイス国立銀行(SNB)は2011年から3年間継続していた対ユーロで1.20フランの上限を撤廃し無制限の介入を終了することを発表し、市場にサプライズを与えた。これに対し、ラガルドIMF専務理事はインタビューでジョーダン総裁から事前に報告は受けておらず、SNBの行動に若干困惑していることを明らかにした。理事はたびたび政策変更の際、市場への伝達、各国中央銀行との密の連絡を取り合うなど金融当局の協調が非常に重要であると訴えている。

ジョーダン総裁は記者会見において、行動がパニック反応ではなく現在の国際的な状況下で対ユーロでのスイスフラン上限を維持することは理にかなわないと決定を擁護。一方、今後もフランの水準を監視し為替市場での介入を継続していく方針を示した。欧州中央銀行(ECB)が追加緩和に踏み切る可能性やバランスシートが5000億フランまで拡大したことを考慮した行動だとも見られている。

スイス国立銀行の行動は、早くて来週22日に実施される定例理事会で欧州中央銀行(ECB)が量的緩和(QE)を導入することを防衛する目的だとの見方も少なくない。スイス国立銀行は声明の中で、「最近、主要先進各国の金融政策のかい離が著しく拡大している、一段と拡大する可能性がある」と指摘。スイス国立銀行が耐えられないほど大規模なQEをECBが発表する可能性があるとの憶測につながった。欧州司法裁判所法務官も欧州中央銀行(ECB)の国債購入プログラム(OMT)に関して「条件付で合法」との判決を出したばかり。投資家は、ECBの大規模QEに備えている。

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