エスプール Research Memo(10):第3の柱へ成長中の障がい者雇用支援サービスの展開に注目

公開日: : 注目トピックス 日本株

■成長戦略

(1)中期経営目標

エスプール<2471>は2012年の年明けに、中期経営計画「Move Forward 2014」を発表。経営目標値として最終年度の2016年11月期に売上高10,000百万円、営業利益率5%の達成を目指していく。

目標達成に向けて、ロジスティクスアウトソーシングや障がい者雇用支援サービスなど高い成長が期待できる分野に積極投資を行っていくほか、M&Aによる事業規模の拡大も進めていく。また、同時に「専門性の深化」と「効率性の追求」によって他社との差別化を図り、収益性の向上にも取り組んでいく。

特に、第3の柱へと成長しつつある障がい者雇用支援サービスの展開は注目される。前述したように、大手企業を中心に引き合いは活発化しており、早期の事業展開を図ることによって、業界での圧倒的なポジションを確立していく考えだ。今期は市原に続く2ヶ所目の農園として茂原市内に建設を予定しており、その後も県内の北総地域での展開を進めていく。千葉県内での地盤を固めたのちに、他都道府県へと拡大していく戦略だ。

厚生労働省の調べによると、2012年度の民間企業における障がい者雇用者数は全国で382千人となり、年々増加傾向となっているものの、雇用率は1.69%と法定雇用率(2013年度に1.8%から2.0%に引き上げ)を下回っている状況が続いている。法定雇用率を達成している企業の割合は2012年度で46.8%と全体の半分にも達しておらず、障がい者雇用に対する意識がまだまだ低いのが現状だ。逆にみれば、同社の障がい者雇用支援サービスの成長ポテンシャルもそれだけ高いと言える。

一方、全国の障がい者人口は2011年時点で約511万人となっており、このうち農園向け就労移行支援サービスの主な対象となる若年層の知的障がい者(30歳未満)の人数は約28万人となっている(厚労省「平成23年生活のしづらさなどに関する調査結果」)。障がい者の就業形態として、身体障がい者は一般企業への常時雇用の比率が高いが、知的障がい者は授産施設や作業所などでの単純労働作業が60%近くを占めている。農園での作業はこうした単純労働作業よりも労働に対する充実感など精神面で好影響を与えると言われているだけでなく、収入の増加も期待できることから、就労希望は今後も拡大していくことが予想される。このため、同社では農園の近隣に「障がい者就職塾」を併せて開設し、就労支援サービスを行っていく計画だ。

こうした需要サイド(企業)と供給サイド(就労者)のニーズをマッチングさせるトータルサービスを提供しているのは同社だけであり、今後も競争力のあるビジネスモデルとして、同社の収益を牽引する事業として期待されよう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤譲)

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