ネットイヤーグループ Research Memo(6):セブン&アイ案件への参画でビジネスチャンス拡大へ

公開日: : 注目トピックス 日本株

■今後の成長見通し

(1)オムニチャネルが今後の成長の柱に

今後のネットイヤーグループ<3622>の収益成長をもたらす市場領域として「オムニチャネル」が挙げられる。オムニチャネルとは、企業の実店舗のほか、自社サイトやソーシャルメディア、ECサイトなどあらゆる販売チャネルが連携することで、場所や時間を選ばずに希望する商品を注文でき、希望する場所で商品を受け取ることができる体制を構築することであり、デジタルマーケティング手法の1つとなる。

同社ではこの「オムニチャネル」を「完全な顧客主義」として捉えており、まさに同社が提唱してきた「ユーザーエクスペリエンスデザイン」が活きる領域であるとみている。流通業界の構造という観点から見ると、従来は供給者側の効率化を追求した「サプライチェーンマネジメント」が構築されてきたが、オムニチャネルでは「デマンドチェーンマネジメント」という消費者側の視点にたった流通構造に変遷していく。

こうした「オムニチャネル戦略」のなかで、今最も注目を浴びているのが流通業界最大手のセブン&アイ・ホールディングス<3382>のプロジェクトである。2014年度から総額1,000億円をかけて、グループ全社のオムニチャネル構築を実現していくというもの。第1ステップとして、2015年度までにグループすべての商品をすべての店舗で受け取り可能なシステムの構築を計画している。Web上でもグループの統合ECサイトを構築する予定。第2ステップとしては2016年度までに、ネットを活用してコンビニエンスストアなど各店舗でグループ商品の買い物ができるようにする。さらに、2017年までには店舗をメディア化し、単に商品を売る場としてだけでなく、利用客がまた来店したくなるような店舗づくりに変えていくことを計画している。

同プロジェクトの参画企業としては日本オラクル<4716>、ヤフー<4689>、グーグル、NTTデータ<9613>、NEC<6701>、三井物産<8031>、チームラボ、電通<4324>などそうそうたるメンバーのうちの1社に同社も選ばれている。主にプロジェクト体制の構築支援や顧客シナリオ設定、Webサイトの概要設計などで同社は携わる。このため、2015年3月期の業績においても、セブン&アイ・ホールディングス向けの売上げが伸びるとみられる。

日本最大の流通グループであるセブン&アイ・ホールディングスがオムニチャネルに本格的に取り組むことで、同業他社でも今後同様の動きが出てくることが予想され、同社にとってのビジネスチャンスも、より一層拡大するものと考えられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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