テラ—東京女子医大において悪性リンパ腫に対するNK細胞療法の第I/II相臨床試験を開始
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バイオベンチャーのテラ<2191>は、東京女子医科大学と受託研究契約を締結。この受託研究契約に基づき、B細胞性悪性リンパ腫に対する分子標的薬であるリツキシマブを併用したNK細胞療法の安全性と有効性に関する第I/II相臨床試験を開始すると発表した。
NK細胞は、ウイルス感染細胞やがん細胞に対し殺傷能力(細胞傷害活性)を持つ細胞で、病気を未然に防ぐ働きをしていると考えられている。進行がん患者では、NK細胞の数と活性が低下していることが知られているため、NK細胞を対外で増幅・活性化することががんに対して効果的であると期待されている。
一方で、従来、欧米を中心に実施されてきた臨床研究においては、NK細胞の体外での増幅・活性化が不十分であり高い抗腫瘍効果が得られておらず、世界中の研究者がこの課題の克服に取り組んでいる。
本臨床試験は、同社が2011年6月に特許出願を行ったNK細胞の培養に関する新規技術を用いて行う。これまで論文報告されてきた技術では、NK細胞の増幅が十分でない場合や、1000倍以上に増幅した場合でも細胞傷害活性性が低いなどの課題があった。本技術は、細胞傷害活性のあるNK細胞を、純度70%以上、かつ数千倍に増幅することを可能にしている。
これにより、NK細胞の培養効率を高め、末梢血からも臨床効果を得るための十分な量のNK細胞を培養することが可能になり、採血時の患者の負担軽減につながる。また、免疫機能が低下したがん患者の末梢血からも、高純度で大量のNK細胞を培養することが可能になる。
また、NK細胞療法は、同社の樹状細胞ワクチン「バクセル」と作用機序が異なり相互補完性が期待されることから、これらを組み合わせることにより、より効果的ながんの治療法となる可能性がある。
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